知らないから知ってほしいお酒としてご案内します。なんと創業は寛永6年（1629年）。蔵元は兵庫県姫路市。酒蔵はなんと築210年以上というから歴史のある蔵元。メインブランドは雪彦山（せっぴこさん）という銘柄となっています。
このお酒を仕入れた理由のひとつに、山田錦が現れるまで使われていたという「辨慶」という酒米でつくられたお酒であり、種もみから苗を育て収穫された酒米でもあります。今もなお蔵付き酵母などもつかった自然醸造を心がけているという蔵元の心意気にも引かれてのこと。
純米吟醸雪彦山壺坂正藏生酒の味わいは、おだやかながらも青リンゴのような立香が存在しつつも、どちらかというと含み香の方が心地よさを感じられます。
まだまだ若いフレッシュなお酒ですが、「辨慶」という酒米のシンプルな旨味を感じつつも中盤から訪れるパンチ力のある酸とキレの良さはち、まさしく食を下支えする力量がうかがえるところ。
ワンロックや加水を施し、グビグビと口にするもよし。またこのお酒の未来を考えると、しっかりと時を重ね温めて愉しむお酒として育ててみたい資質を感じるところでもあります。
いくらでもアプローチ次第では、多様な食とのペアリングを愉しめるお酒です。
兵庫産姫路市夢前町産 辨慶 精米歩合60% 度数17％ 日本酒度＋4.0
